冬の風物詩・春を告げるオホーツク海の流氷とは
海面を漂流する氷の塊「流氷」の接岸は漁業に大きな影響を与えるのですが、そろそろ春が来ることを伝える冬の風物詩ともいわれてます。
とくにオホーツク海の流氷はシベリア沿岸部から南下する厚みがある氷です。
大きなものが多いのでその風景は圧巻です。
先にも触れたとおり流氷の接岸は漁業にダメージを与えますが、海の水の対流を作るメリットがあります。
流氷そのものに植物プランクトンが付着していますし、対流が起こることで海底に沈む栄養分が押し上げられます。
これをもとに食物連鎖が起こり豊かな海がはぐくまれます。
このような背景を知ったうえで流氷を見ると、さらに楽しめるのではないでしょうか。
オホーツク海の流氷を楽しむポイント!
流氷の見学は門別・網走・知床半島からオホーツク海を臨む方法があります。
見ごろは2月中旬~3月上旬、流氷そのものは1月下旬ころから訪れるといわれていますが、気温が高い日が続くと流氷が途中で消えてしまう恐れもあります。
ベストタイミングで流氷を見たい場合は、現地情報の収集などがカギとなります。
特に第一管区海上保安本部が運営する「海氷情報センター」からの情報がおすすめです。
少々専門的な情報になりますが、海氷情報や観測状況がわかります。
また、ダイナミックな流氷を間近に見たいなら、流氷観光船がおすすめです。
砕氷の役割を担う船で、どんどん押し寄せる流氷を分け入りながら進んでいきます。
紋別の「ガリンコ号」、網走の「おーろら」など観光砕氷船があるので、乗船してみましょう。
船の1階からは間近に迫る流氷が見られます。
運が良ければアザラシに出会うこともできます。
流氷が見られる季節は、オホーツク海はまだまだ真冬の時期ですから、冬場の重装備をしてお出かけください。
流氷見学・アクセス方法
流氷見学は網走・紋別辺りでの観光がおすすめで、網走の「おーろら」乗船の場合は網走市役所の近くにある「道の駅流氷街道網走」で乗船手続きが可能です。
旅行拠点となる宿泊施設も多く、網走市内からアクセスしやすい場所です。
網走には旧網走監獄などの観光地もありますから、周遊するのもおすすめです。
一方、紋別の「ガリンコ号」乗船の場合は紋別市の海洋公園にその乗船事務所があります。
紋別の中心部から、網走方面へ向かったところにあります。
海洋公園付近からでも流氷が肉眼で見れるので、もし船に乗らずに肉眼で流氷を眺めたいという場合、紋別にある海洋公園での流氷観測がおすすめです。
船着き場と並んで、「オホーツクタワー」という氷海展望塔があります。
高いところから遠くを望めるので、天候が悪く船の出航が見込めない時でも流氷が見られます。